長野女子高等学校

NAGAJO DIARY今日のナガジョ

令和元年度卒業式

2020.03.01 Sun

 本日、令和元年度卒業の卒業式が挙行されました。今年度の卒業式は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大を防ぐため、卒業生・在校生・職員のみの出席で時間を短縮して行われました。卒業生は、高校3年間の溢れる思いと感謝の気持ちをそれぞれの形で表現し、先生方や仲間との別れを惜しみながら晴れやかな笑顔で巣立っていきました。卒業生代表による「答辞」全文を掲載いたします。(担当:3学年)

 

 

 

                

答辞

 冬の厳しい寒さも和らぎ、春の暖かさを感じられる陽気となって参りました。

本日は、私たち卒業生のためにこのような式を挙げていただき、誠にありがとうございます。また、ご多用の中をご出席下さいました、ご来賓の皆様、校長先生をはじめ諸先生方、並びに保護者の皆様、在校生の皆さんに卒業生一同、心より御礼申し上げます。

 今日、この良き日、私たち三十六名は長野女子高等学校を卒業します。

 思い返せば三年前、着慣れない制服に身を包み希望と不安を胸に入学したあの日から、私たちの高校生活は始まりました。入学当初は、義務教育を終え、より自分から学びにいく姿勢が必要になった高校の学習に戸惑い、また、初めて出会うクラスメイトに、お互いが意識し合うような何となくぎこちない日々が続いていました。しかし、様々な学校行事を通して、徐々に理解し合える関係になっていくことができました。

 高校生活にも慣れてきた二年次には、クラスが統合され、全コースが一つになりました。文化祭などの行事では、各コースが連携を取り活動できることが、私たちの強みとなりました。気付けば、一人ひとりが役割を担い、自分だけではやり切れないことを、助け合いながらやっていくことが、クラス全体で出来るようになってきていました。私はそんな仲間の姿を尊敬し、互いに切磋琢磨して高め合える良い関係づくりができていると感じていました。

 そして最高学年の三年次では、「クラスの皆が自立し、誰もがリーダーになれるよう一人ひとりの力をつけ、それが一つに実った時に大きな力になれるように頑張ろう」という目標を掲げました。修学旅行では、事前準備から一人ひとりが自分のテーマを持ち、現地の方とのコミュニケーションを楽しみながら多くのことを学んでくることが出来たと思います。どの学校行事も最後ということもあり、それぞれがいつも考え、何事にも意識して取り組んでいたと思います。特に最後の文化祭では、最高学年として企画を考え、準備をしました。コースでは来校者や後輩を思いながら体験ブースを企画したり、自分たちの身につけた技術を生かして水族館を作るなど、新しいことにも挑戦しました。授業や部活動でも、展示や発表のために毎日遅くまで残って活動をしてきました。準備が行き詰まり、投げ出してしまいたい気持ちになった時もありましたが、そんな仲間の姿に、一人ではないことを実感させられ、エネルギーをもらい頑張ることができました。一人ひとりが「やり遂げよう」という意識を持って、学年全員が同じ方向を向いていたと私は感じました。そのため、文化祭が終わった時には、皆やり切ったという充実感で、うれし涙を流しました。たくさん悩んで、意見が合わず仲たがいした日もあったけれど、頑張った先には必ず成果が生まれてくるのだということを仲間から学び、自分でも達成感を感じることが出来ました。

 私はこの高校生活で、信頼できる仲間に出会い、自分らしくいられるようになりました。これまでの私は、自分の考えに自信が持てず、周りの目ばかり気にしていました。生徒会長という責任ある立場になり、学校行事を運営していくようになってからも、一人ではどうしようもない壁に何度もぶつかりました。しかし、そんなときに心の支えになってくれたのは、同じ境遇にいる仲間たちでした。自分の意見が上手くまとまらない私を理解し、導いてくれました。そのお陰で自信がつき、自分らしく堂々といられるようになりました。自分が変わることが出来た生徒会活動は、とても大きな経験でした。

 このように、長野女子高等学校で過ごしてきた三年間は、私たちが大きく成長できた三年間だったと思います。茶道や華道、書道や被服製作などの授業を通して女性としての心得を学ぶことが出来たことも大きな自信につながりました。行事に関しても、自分たちで一から物事を考える力を養うことが出来ました。先生方に叱られ、アドバイスをいただいても素直になれず、ふてくされてしまう時が何度もありましたが、今このように自分自身の成長に気付けるのは、向き合い続けてくださった先生方のご指導のおかげだと心から感じることができます。私たちにとって、長野女子高校は、自分たちが成長できた誇りに思える場所です。本当にありがとうございました。

 また、これまで支えてくれた家族にも心から感謝しています。生徒会活動や進路のことで悩んでいた時、私がどのような選択をしても、常に味方でいてくれました。辛い時に強く当たってしまった時も、いつも優しく受け止めてくれました。これからも、家族の期待に応え、支えてくれていることに感謝の気持ちを忘れず、自分らしくより一層成長していきたいと思います。

そして、在校生の皆さん。三年間はとても短いです。学校生活を自分から楽しんで過ごしてください。その気になればどんな事も成長につなげることができます。思うようにできずに辛いと思う時もでてくると思います。でもそんな時こそ諦めず粘り強く続けてください。あきらめない気持ちが自分自身を強くしてくれると思います。たくさん悩んで、たくさん笑って、高校生活・高校時代が皆さんにとってかけがえのないものになるよう願っています。

 私たち卒業生は、これからも建学の精神、「梅花不撓風雪」を忘れず、私たちを支えてくれる全ての方への感謝の気持ちを持ち、未来へ邁進してまいります。

 最後になりますが、ご来賓の皆様、校長先生をはじめ、諸先生方のご健勝と長野女子高等学校の更なる発展を祈念し、答辞といたします。

    令和二年三月一日

    学校法人長野家政学園

      長野女子高等学校

    令和元年度卒業生代表

              

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