長野女子高等学校

NAGAJO DIARY今日のナガジョ

創立記念日のナガジョvol.9

2022.05.21 Sat

 本日、5月21日は本校の創立記念日になります。本校は今年で創立97年目を迎えました。あと3年で100周年、お知らせの通りグランドフィナーレを迎えます。1925(大正14)年の開校以来、それぞれの時代における社会の要求に応えながらも、一貫して女子教育を行ってきました。今日はその長きにわたる歴史の1ページをご紹介したいと思います。

<創立記念日のナガジョ記事>

2014.05.21 vol.1
2015.05.21 vol.2

2016.05.21 vol.3
2017.05.21 vol.4
2018.05.21 vol.5
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2020.05.21 vol.7
2021.05.21 vol.8

先日、3年後の100周年を機して本校を閉校することが発表されました。残りの期間は、100年という伝統をまとめる時間になります。

今秋公開予定の新海誠監督(長野県出身)最新作は『すずめの戸締まり』というそうです。主人公の少女が災いのもととなる「扉を閉じる物語」だそうです。監督は公開に向けて次のように述べています。

 「どんなことでもそうですが、始めることより終わらせることのほうが難しい。皆さんが今どんな作品を見たいかと考えた時に、可能性を開いていくよりも、散らかった可能性をもう一度見つめ直して、閉じていく。それから本当の新しい場所を見つけていくような物語を見たいのではないかと思いました」

なるほど、戸締まり。新たにはじめることよりも、終えることのなかに新しい可能性がある、そのような物語が「今」求められていると…希代のヒットメイカーは言うことが違いますね。さしずめ、これは「ナガジョの戸締まり」ということになります。

さて、戸締り第一弾は「制服」です。本校の制服の変遷は校誌のなかでも80年誌に丁寧にまとまっています。それによると、第1期~第4期にまとめることができます。そこに、現在の制服を加えると全部で第5期に分けることができます。それぞれ、簡単に見ていきましょう。

【第1期】(創設~終戦まで)

指定の制服がなく、モンペをはくなど様々な姿が見られたそうです。偉大なる先輩方は立ち姿からすでに気迫を感じさせます。

【第2期】(終戦~昭和31年頃まで)

セーラー服を基準にして徐々に制服が定まってきたそうで、胸にはネクタイが結ばれています。やはり気迫を感じます。

【第3期】(昭和32~平成9年)

長野女子高等学校(校名変更)開校、セーラー服の胸に「白梅」のマークが付き、胸にはネクタイから指定のリボンに変化しています。夏服は標準と盛夏用の二種類を着こなしていたそうです。まさに「セーラー服と機関銃」の時代です。時代を感じさせます。

【第4期】(平成10年~平成24年)

セーラーブラウスの上にネイビーのスペンサータイプのブレザーとピンストライプのボックススカートになっているそうです。夏服はブルーチェックのスカートにニットベストを組み合わせています。現代版のセーラー服といったところでしょうか。

【第5期】(平成23年~現在)

       

3つボタンの濃紺のブレザー。ブラウスは式典などの公式の場ではホワイト、それ以外の通常時にはホワイト、サックス、ピンクの中から選択になります。夏服は、長袖と同様のデザインの半袖ブラウスになります。リボンを着用した通常の着こなしに加えて、リボンを外して、オーバーブラウスの着こなしも可能です(今年から素材の変更に伴い、オーバーブラウスの着こなしができなくなりました)。

さて、最後に平成24年度の卒業生、A・Sさんが日本史B(3年選択授業)の調べ学習で、本校の制服について調べています(この学年がセーラー服最後の年です)。もう10年以上も前になりますが、その発表レポートのまとめが素晴らしかったので載せておきます。

「セーラー服は着やすい。忙しい朝だってかぶるだけ。友達とふざけあってる時も、授業中も、ゴハンを食べるときも、いつも一緒で、この制服には先生に怒られて泣いた涙まで染みこんでいる。私になんかに着られて幸せだったかな。嫌なことがあってへこたれた日だってあったけど、制服を着ると「行かなくちゃ」と思った。(中略)ミニスカート、ルーズソックス・・・にあこがれていた自分が少し恥ずかしい。ちゃんと着ているほうが、何十倍も清楚。濃紺の衿とカフスの付いた白い長袖、私を清々しい気持ちにしてくれる。この制服も、校舎もこれで最後なので大事にしたい。(旧校舎最後の学年でもありました)」

ここまで思ってくれた生徒のためにも、しっかり戸締まりをしなければいけないと思う今日この頃です。(担当:係)

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